2007年エクリプス賞、Horse of the Year(年度代表馬)、Curlin(カーリン)

Curlin(カーリン) 3才牡馬

馬主:Jess Jackson Padua Stable George Bolton Midnight Cry Stable
調教師:Steven Asmussen
生産者:Fares Farm Inc(ケンタッキー州.アメリカ)
父:Smart Strike(スマートストライク) 母:Sherriffs Deputy(Mr.prospector)
Curlin(カーリン)の2007年の成績
10月27日 BC Classic.-G1 モンマスパーク 1着 Albarado R J
9月30日 Jockey Club Gold Cup.-G1 ベルモント 1着 Albarado R J
8月5日 Haskell Handicap-G1 モンマスパーク 3着 Albarado R J
6月9日 Belmont Stakes-G1 ベルモント 2着 Albarado R J
5月19日 Preakness Stakes-G1 ピムリコ 1着 Albarado R J
5月5日 Kentucky Derby-G1 チャーチルダウン 3着 Albarado R J
4月14日 Arkansas Derby-G2 オークローン 1着 Albarado R J
3月17日 Rebel S.-G3 オークローン 1着 Albarado R J
2月3日 Allowance-38k ガルフストリーム 1着 Albarado R J

2007年の年度代表馬は、プリークネスS.、BCクラシックを制したカーリンが271票中228票を獲得して選出されました。2007年は102年ぶりに牝馬がベルモントステークスを制するという歴史的快挙をRags to Riches(ラグズトゥリッチズ)が成し遂げた年でもあります。そのレースで頭差の2着がカーリンでした。ラグズトゥリッチズが選出される可能性もありましたが、年度代表馬候補が集まったBCで、圧倒的パフォーマンスで勝利したカーリンが年度代表馬に選ばれたのは妥当だったと思います。

カーリンのデビューは遅く、2月の7ハロンのアローワンスに初出走し12馬身3/4で圧勝します。このアローワンスを偶然見ていた複数の馬主が、カーリンの所有者にカーリンの共同所有を推定350万ドルで申し込んだそうです。アメリカではよくある事ですが、アローワンスを勝ったばかりの馬に高額のオファーを出すのは稀です。結果的にこの馬主たちのオファーは正解だったことになります。

その後、レベルS、アーカンソーダービーを圧勝し、ケンタッキーダービーを迎えます。1882年のApollo 以来の3歳デビュー馬によるケンタッキーダービー制覇を期待されましたが、前年の2歳チャンピオン、ストリートセンスに完敗します。しかし次走のプリークネスステークスで先に抜け出したストリートセンスをゴール板で頭差交わし勝利します。ベルモントステークスではストリートセンスが回避したこともあり、圧倒的な人気になりますが、牝馬のラグズトゥリッチズに競り負けてしまい、102年ぶりの牝馬によるベルモントステークス制覇のお膳立て役になってしまいました。

その後、ハスケルHに出走し圧倒的人気になりますが、エニーギヴンサタデーから4馬身1/2離された3着に完敗。この敗戦で、カーリンはあまり強くないのではという雰囲気になりますが、その後、馬が生まれ変わったように目覚しい活躍をします。

ハスケルH.の後、カーリンはジョッキークラブ金杯に出走し、古馬の大将格だったローヤーロンと対戦します。ホイットニーHをレコードで勝ち、ウッドワードを8馬身差で圧勝していたローヤーロンが当然のごとく1番人気になります。レースはまるでストリートセンスを破ったプリークネスステークスの再現のような感じで、直線で抜け出したローヤーロンをカーリンがゴール板で首差で差し切ります。

ジョッキークラブ金杯の勝利後、カーリンはBCクラシックに出走します。この年のBCクラシックの出走馬は9頭と少な目でしたが、ケンタッキーダービー馬ストリートセンス、カーリンをハスケルHで破ったエニーギヴンサタデー、古馬の大将格ローヤーロン、ヨーロッパからはクリーンエリザベス2Sを勝利したジョージワシントンと素晴らしい面々が揃いました。ストリートセンスが1番人気に推され、カーリンは4番人気の低評価でしたが、このレースでカーリンは凄まじいパフォーマンスを見せます。レースは水びたり状態のダートで行われ、カーリンは直線手前で前に捕らえつき、直線入り口で粘るハードスパンを全く問題にせず抜き去り、後は差を広げる一方でした。直線半ばにもなると、他馬がバテバテになり苦しみながら走っているのに対して、カーリンはゴール板を過ぎてからも、まだ十分に余力のある感じで走っていました。BCクラシックの歴史でもこれほど強い勝ち方をした馬は、そうはいないのではないでしょうか。結局この圧勝が年度代表馬に選出される決め手になりました。

Curlin(カーリン)のレース映像
2007年 BCクラシック モンマスパーク 2000m
45.4   1:10.3   1:35.4   2:00.2
ベイヤー指数:119
1着:Curlin(カーリン) 2:00.2
2着:Hard Spun(ハードスパン) 4 1/2馬身
3着:Awesome Gem(オーサムジェム) 4 3/4馬身

ハードスパンがスタートから積極的に先手を奪い、速いペースでレースを引っ張ります。カーリンは先頭から7~8馬身離れた6番手、その2馬身ほど後方にストリートセンスが追走します。3角辺りからカーリンが進出し、ストリートセンスもいっしょについていきます。直線入り口ではカーリン、ハードスパン、ストリートセンスの3頭が後ろを引き離して直線に向かいますが、直線入り口でカーリンがあっという間に、2頭を交わし後は引き離す一方でした。レースラップ、タイムともに優秀で質の高いレースだったと思います。

2007年 ジョッキーズクラブ金杯 ベルモント 2000m
47.4   1:11.3   1:36.1   2:01.1
ベイヤー指数:114
1着:Curlin(カーリン) 2:01.1
2着:Lawyer Ron(ローヤーロン) 首差
3着:Political Force(ポリティカルフォース) 4馬身
2007年 ハスケル招待H モンマスパーク 1800m
47.0   1:10.3   1:35.2   1:48.1
ベイヤー指数:105
1着:Any Given Saturday(エニーギヴンサタデー) 1:48.1
2着:Hard Spun(ハードスパン) 4馬身1/2
3着:Curlin(カーリン) 頭差
2007年 ベルモントS ベルモントパーク 2400m
50.0   1:15.1   2:04.4   2:28.3
ベイヤー指数:107
1着:Rags to Riches(ラグズトゥリッチズ) 2:28.3
2着:Curlin(カーリン) 頭差
3着:Tiago(ティアゴ) 5馬身1/2

Rags to Riches(ラグズトゥリッチズ)によって、1905年のTanya(ターニャ)以来の牝馬によるベルモントステークス制覇が達成された歴史的レースになりました。メンバーも3歳牡馬のトップが集ったレース、しかも歴史的名馬、カーリンを競り潰しての勝利ですので、文句のつけようがありません。この年の前後、世界中で牝馬が大活躍するようになります。2009年のレイチェルアレキサンドラによる85年ぶりの牝馬によるプリークネスステークス勝利、ゼニヤッタの牝馬による初BCクラシック制覇、日本ではウォッカの64年ぶりの牝馬によるダービー制覇、ダイワスカーレットにより37年ぶりの有馬記念制覇、ヨーロッパではザルカヴァによる15年ぶりの牝馬による凱旋門勝利と世界のあちこちで突然変異的な牝馬が出てきます。

2007年 プリークネスS ピムリコ 1900m
45.3   1:09.4   1:34.3   1:53.2
ベイヤー指数:111
1着:Curlin(カーリン) 1:53.2
2着:Street Sense(ストリートセンス) 頭差
3着:Hard Spun(ハードスパン) 4馬身

エクスチェンジャーとフライングファーストクラスが激しい先行争いを演じ、非常に速いペースでレースが流れます。3角から前を走る2頭がバテはじめ、ハードスパンが押し出されるように先頭にたちます。そのままハードスパンが先頭で4角を周りますが、カーリンストリートセンスが外からまくり上がってきます。一旦はストリートセンスがカーリンを突き放し、勝負あったかのように見えますが、徐々にカーリンがストリートセンスに迫り、並んだところがゴール。カーリンが頭差でストリートセンスを差し切っていました。ラップ、タイム、レース内容ともにレベルの高いレースだったと思います。

2007年 ケンタッキーダービー チャーチルダウン 2000m
46.1   1:11.0   1:37.0   2:02.0
ベイヤー指数:98
1着:Street Sense(ストリートセンス) 2:02.0
2着:Hard Spun(ハードスパン) 2馬身1/4
3着:Curlin(カーリン) 5馬身3/4

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